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松原 隆一郎 (*まつばら りゅういちろう)
運営委員

専門

経済思想史、とりわけケインズとハイエクのそれをたどるうちに、経済は市場における商品や資産の生産のみならず、消費や貨幣、都市、身体との関係で営まれるものという考えにいたった。ケインズは消費や貨幣に注目したが、ハイエクは身体と法・慣行の重要性を強調している。それらを一括して「社会経済学」と呼ぶことにはているが、共感や文明を重視しながら重商主義を批判したスミスも同様の視点を有していたといえる。とりわけ日本文化においては武道が身体の動作を型としてとらえていると考える。また建築家との共同作業で身体や町並みにみあった書庫建築を実施し、建設過程を書籍に書きとどめた。

所属専攻

国際社会科学専攻 相関社会科学コース

 

最終学歴

東京大学大学院経済学研究科単位取得退学

主要業績

『消費資本主義のゆくえ』(ちくま新書),2000
『経済思想』(新世社),2001
『失われた景観-戦後日本が築いたもの-』(PHP新書),2002
『分断される経済-バブルと不況が共存する時代-』(NHK出版),2005
『武道を生きる』(NTT出版),2006
『経済学の名著30』(ちくま新書),2009
『日本経済論-国際競争力という幻想』(NHK出版新書),2011
『ケインズとハイエク-貨幣と市場への問い』 (講談社現代新書),2011
『書庫を建てる』堀部安嗣・松原隆一郎(新潮社),2014

関連HP

http://homepage3.nifty.com/martialart/teaching.homepage.htm

受験生へのメッセージ

現在の経済学はもっぱら人間が価格や技術、合理性によって結びつくととらえていますが、過去には身体の使い方や情緒的な共感、町並みや景観への意識にとって結びつくと考えられていました。そうした経済・社会思想を掘り起こす一方で、身体を意識する武道や身体にみあった建築・町並みを分析してもいます。

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